40代ではもう遅い?知らないうちに進む動脈硬化|東所沢内科・循環器クリニック|所沢市の内科・循環器内科

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40代ではもう遅い?知らないうちに進む動脈硬化

40代ではもう遅い?知らないうちに進む動脈硬化|東所沢内科・循環器クリニック|所沢市の内科・循環器内科

2026年7月15日

40代ではもう遅い?知らないうちに進む動脈硬化
健康コラム

動脈硬化は何歳から始まる?

「動脈硬化は高齢になってから起こるもの」と思っていませんか?

東所沢内科・循環器クリニックからのメッセージ

症状がない今だからこそ、将来の血管を守ることができます。

動脈硬化は、ある日突然始まるものではありません。 若い頃から始まった小さな血管の変化が、高血圧や脂質異常症、 糖尿病、喫煙などの影響を受けながら、長い年月をかけて進行します。

しかも、多くの場合はかなり進行するまで自覚症状がありません。 だからこそ、健康診断で血圧やコレステロール、血糖値の異常を早めに見つけ、 症状のない段階から対策することが大切です。

当院では、病気が起きてから治療するだけではなく、 将来の心筋梗塞や脳梗塞を防ぐための早期発見・早期介入を大切にしています。 「まだ若いから大丈夫」と放置せず、今のうちから血管の健康を守りましょう。

まず結論

動脈硬化の初期変化は、
子どもから10代の頃に始まることがあります。

すぐに心筋梗塞や脳梗塞になるわけではありませんが、 危険因子を放置すると、何十年もかけて少しずつ進行します。

動脈硬化によって血液の通り道が狭くなるイメージ
健康な血管から動脈硬化が進行し、血液の通り道が狭くなるイメージ

※動脈硬化の進行を分かりやすく示した模式図です。 実際のプラークの形や広がり方には個人差があります。

動脈硬化は「ある日突然」始まるものではありません

動脈硬化とは、血管の壁にコレステロールなどがたまり、 血管が厚く、硬くなっていく状態です。

初期には、血管の内側に脂質がたまった 「脂肪線条(しぼうせんじょう)」 と呼ばれる変化がみられます。 こうした変化は子どもや10代でも認められることがあり、 その後の生活習慣や体質によって少しずつ進行します。

子ども~10代

血管の壁に脂質がたまる初期変化が始まることがあります。 通常は自覚症状がありません。

20~40代

高血圧や脂質異常症、糖尿病、喫煙、肥満などの影響が 少しずつ蓄積します。

中高年以降

血管の狭窄やプラークの破裂により、 心筋梗塞や脳梗塞を発症することがあります。

男性・女性は何歳頃から注意が必要?

動脈硬化の初期変化は、男女とも若い年代から始まることがあります。 一方で、心筋梗塞や脳梗塞などの発症リスクが高まりやすい時期には、 男女で少し違いがあります。

男性
30~40代から
健診異常を放置しない

男性は女性よりも比較的若い年代から、 冠動脈疾患のリスクが高くなりやすい傾向があります。 30~40代で高血圧、LDLコレステロール高値、糖尿病、 肥満、喫煙などを放置すると、その影響が長年積み重なり、 50代以降の心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを高めます。

女性
40代後半~50代の
更年期前後から特に注意

女性は閉経前までは男性より冠動脈疾患が少ない傾向がありますが、 更年期から閉経後にかけて、LDLコレステロールや血圧、 血糖値などが変化しやすくなります。 40代後半から50代は、これまで健診結果に問題がなかった方も、 改めて血管のリスクを確認したい時期です。

年齢だけで「まだ大丈夫」と判断しないことが大切です

動脈硬化には「この年齢から突然始まる」という明確な境界はありません。 若くても、喫煙、高血圧、糖尿病、LDLコレステロール高値、 強い肥満、慢性腎臓病、若年で心筋梗塞を発症したご家族がいる場合は 注意が必要です。複数の危険因子が重なっている場合は、 年齢にかかわらず早めの評価と対策が重要です。

若くても動脈硬化が進みやすい人は?

動脈硬化の進み方には個人差があります。 次のような危険因子が重なるほど、若い年代でも進行しやすくなります。

🩸
高血圧
高い圧力が血管にかかり続け、血管の壁を傷つけます。
🧈
脂質異常症
LDLコレステロールなどが血管壁にたまりやすくなります。
🍬
糖尿病
高血糖が血管を傷つけ、全身の動脈硬化を進めます。
🚬
喫煙
血管の内側を傷つけ、血栓もできやすくなります。
⚖️
肥満・運動不足
高血圧、糖尿病、脂質異常症につながりやすくなります。
🧬
遺伝・家族歴
若い頃からLDLコレステロールが高い体質もあります。
家族性高コレステロール血症(FH)について
生まれつきLDLコレステロールが高い家族性高コレステロール血症では、 一般の方より若い時期から動脈硬化が進みやすくなります。 ご家族に若年で心筋梗塞を発症した方がいる場合や、 LDLコレステロールの高値を繰り返し指摘されている場合は、 早めに医療機関へご相談ください。

症状がないから大丈夫、とは限りません

動脈硬化は、かなり進行するまで自覚症状が出ないことが少なくありません。 血管が徐々に狭くなっていても、普段の生活では気づかないことがあります。

動脈硬化によってできたプラークが突然破れると、 その場所に血栓ができ、心筋梗塞や脳梗塞を 引き起こすことがあります。

症状が出てから対応するのではなく、健康診断などで危険因子を早めに見つけ、 必要に応じて生活習慣の改善や治療を始めることが重要です。

このような方は、一度チェックしてみましょう
  • 健康診断で血圧が高いと言われた
  • LDLコレステロールや中性脂肪が高い
  • 血糖値やHbA1cが高い
  • 喫煙している、または過去に喫煙していた
  • 体重増加や運動不足が気になる
  • 家族に心筋梗塞や脳梗塞の方がいる
  • 家族にコレステロールが高い方がいる
  • 胸の違和感や労作時の息切れが気になる

今日から始めたい動脈硬化予防

動脈硬化は長い年月をかけて進むからこそ、 早めに対策を始めることに意味があります。 日々の習慣を少しずつ整えていきましょう。

血圧を定期的に測る

高血圧は症状が出にくいため、家庭血圧の測定が早期発見に役立ちます。

健診結果を放置しない

コレステロール、血糖、血圧の異常を指摘されたら、 症状がなくても再検査や受診を検討しましょう。

食事のバランスを整える

野菜、魚、大豆製品などを取り入れ、 塩分や飽和脂肪酸の多い食品をとり過ぎないことが大切です。

無理のない運動を続ける

ウォーキングなどの有酸素運動を、 体調に合わせて継続することを目指しましょう。

禁煙する

喫煙は動脈硬化を促進する大きな危険因子です。 禁煙が難しい場合は医療機関への相談も選択肢です。

必要な治療を継続する

高血圧、糖尿病、脂質異常症の治療薬を、 自己判断で中断しないことが大切です。

「まだ若いから大丈夫」と思わず、今の血管を守りましょう

動脈硬化の初期変化は若い時期から始まり得ますが、 危険因子を早めに管理することで、 将来の心筋梗塞や脳梗塞の予防につながります。 健診で異常を指摘された方や、ご家族の病歴が気になる方は、 症状がなくてもお気軽にご相談ください。

※胸の強い痛みや圧迫感、急な息苦しさ、片側の手足の麻痺、 顔のゆがみ、言葉が出にくいなどの症状が突然現れた場合は、 通常の外来受診を待たず、速やかに救急要請をご検討ください。

参考文献

  1. 日本動脈硬化学会(編): 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版. 日本動脈硬化学会,2022.
  2. Strong JP, Malcom GT, McMahan CA, et al. Prevalence and extent of atherosclerosis in adolescents and young adults: implications for prevention from the Pathobiological Determinants of Atherosclerosis in Youth Study. JAMA. 1999;281:727-735.
  3. McGill HC Jr, McMahan CA, Herderick EE, et al. Origin of atherosclerosis in childhood and adolescence. Am J Clin Nutr. 2000;72:1307S-1315S.
  4. National Heart, Lung, and Blood Institute. Atherosclerosis: Causes and Risk Factors.
文責

東所沢内科・循環器クリニック

院長 小泉 貴洋

内科専門医・循環器専門医

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